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ラピアクタ点滴によるインフルエンザ治療
ラピアクタは塩野義製薬が米国BioCryst社から導入し、日本国内において開発を行い、本年1月13日に世界で初めて製造販売承認を取得した、点滴静注用の抗インフルエンザウイルス剤 (ノイラミニダーゼ阻害薬) です。
ノイラミニダーゼ阻害剤というのは、リレンザやタミフルと同じ成分です。ノイラミニダーゼというのは、人間の粘膜の細胞の中で増殖したインフルエンザウイルスが、細胞の外に出る時に必要な酵素であり、それを阻害することによりウイルスが細胞の外に出られなくなります。すると、結果として細胞の外でウイルスが増えることがなくなるというわけです。効果に関しては、1回の注射を行うだけで、タミフルを5日間飲んだのと、ほぼ同等だと言われています。
インフルエンザに感染すると、感染後48時間以内に患者に抗インフルエンザ薬を投与することが効果的な治療法となっています。ここ数年間の日本の医療機関では、いくつかある抗インフルエンザ薬の中でもタミフルが多く使用されています。他にも医師の診断や患者の希望により、吸入型のリレンザやイナビルが使用されることもあります。そして、これらの他にも近年注目されている抗インフルエンザ薬があります。
それが、点滴により体内に取り込むラピアクタです。よく処方されるタミフルは内服薬で、5日間以上の服用が必要とされます。途中で解熱したとしても、きちんと処方された分量を服用しきらなければなりません。さらに吸入型のリレンザに関しても、5日間続ける必要があります。タミフルやリレンザはインフルエンザの症状に対して、確実な効果がありますが、服用期間が長いという事が挙げられます。それに対しラピアクタは、1回の点滴で済むのが特徴です。様々な感染症や合併症などを引き起こす可能性がある患者や、服用、吸入などが難しい患者に適しているといえます。費用もタミフルやリレンザなど薬剤費を含む治療費と同等なため、安心して受けられます。
当院では、タミフル、リレンザ、ラピアクタなど患者さまの希望や病状などを考慮し、より早く確実で負担の少ないインフルエンザ治療を心がけております。
