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◆ ピロリ菌除菌治療を受けるみなさまへ

 

富井医院におけるピロリ除菌治療と胃癌早期発見の流れ

 

ピロリ菌感染は慢性胃炎(萎縮性胃炎)を作り出し、さらに胃癌を生じる危険な感染症です。

胃癌予防のため、ピロリ菌除菌が長い期間にわたる治療、また早期に胃癌を検出するため、長期にわたり内視鏡検査をうけることになります。是非根気よく続けていただきたい。

以下当院におけるピロリ菌除菌治療の流れについて説明させていただきます。

 1) 胃内視鏡検査でピロリ菌陽性(検査方法は呼気試験、血液中抗体、便中抗原その他5種類検査方法があります)を認められましたら、    1週間の第1次除菌治療薬を服用していただきます。

 2) 1週間の第1次除菌薬の服用が終了したら、必ず30日以上の間隔をあけてから、内視鏡検査と同時に上記ピロリ菌検査とピロリ菌の抗体検査を実施します。

 3) この2)検査が陰性になったら、一応除菌成功したと診断しますが、同時に測定した血液中のピロリ菌抗体が高いと診断されたら、6ヵ月或いは1年ごと再度抗体検査を行い、その値を判断させていただき、再度除菌治療を行う必要があるかどうかを判断いたします。

 4)この2)検査が陽性でしたら、第2次除菌治療を行います。その後の流れは上記2)と同じです。

 5)もし3)でも陽性でしたら、第3次除菌治療を行いますが、保険診療は第3次除   菌治療を許してくれないので、自由診療になります。

 6)すべての除菌後の患者様に共通の内容ですが、われわれがピロリ菌を除菌する目的は胃癌の予防です。しかし、除菌すると、胃癌発生の可能性が相当減りますが、まだ残っています。だから、ピロリ菌の感染によって萎縮性胃炎が認められれば、定期的に内視鏡やバリウム検査を受ける必要があります。一方、早期胃癌の発見率は、明らかに内視鏡検査がバリウム検査より優れています。特に当院のような最新のレーザー画像処理機能が装備されている高拡大内視鏡による検査はさらに検出率が高いです。

 従って、除菌しても必ず検査の後に行われる説明を聞いていただき、ご自分の萎縮性胃炎の程度はどのぐらいであることや胃癌発生の頻度を知っておき、除菌後最低でも2年に1回、必要があれば6ヶ月に1回胃内視鏡検査を受けるようお願いします。

 また、ピロリ菌陰性の場合も胃癌の発生がありますので、単純にピロリ菌がないことで安心してはいけません。心配でしたらいつでも当院で検査を受けてください。

医療法人富井医院理事長・院長 日本ヘリコバクター学会ピロリ菌感染症認定医

富井明望

◆ 新糖尿病治療薬

 

インクレチン関連薬:DPP-4阻害薬

 

 ここ数年 糖尿病の治療はインクレチン関連薬の登場で大きく変貌しています。


 いままでは糖尿病の原因ホルモンであるインスリンが体内に存在する状態によって治療方法が検討されてきましたが、インクレチンという腸管のなかに存在する液性因子(蛋白より小さいペプチド)の作用が長年研究者によって解明してきたため、糖尿病患者にとってはとても明るい未来が見えてきました。

 腸管に進入してきた糖分によって刺激されたインクレチンはインスリンの分泌を増強するほか、大脳にある摂食中枢の抑制効果、胃の運動抑制効果など様々な糖尿病の改善効果がありますが、DPP4という蛋白によって、インクレチンが生成してからすぐに分解されてしまい、分泌した量の約10%しか実際に働いていません。

 

 ここ数年一挙に8種類のものDPP4の作用を抑制して、インクレチンの働きを高める薬剤-DDP4抑制薬が海外と国内の製薬メーカーから開発され、保険医療で使用することが出来るようになりました。

 

 主な薬剤は外資系のエクア、ジャヌビア、トラゼンタ、国産メーカーのネシーナ、グラクティブ、テネリア、スイニーがあります。それぞれに特徴があり、様々な基礎疾患を持つ患者に使え分けることが出来ます。

 

 このDPP-4抑制薬のメリットはその働きの機序からくるもので、食品を摂取しない場合は働かず、食べた分の糖分に対してのみ作動することから、低血糖が生じにくいことであります。またその他の糖尿病治療薬と違って、体重増加が見られないことが特徴であります。

 

 現在医学研究発表の増加のほか、メーカーのプロモーションも活発になってきたため、DPP4抑制薬が投与できる医療機関が徐々に増えています。

糖尿病の治療に関して、国内外の数多く医学薬学研究者の努力によって様々な新しい方法が見つかっています。例えば、インクレチンそのものの分泌を促進させる薬剤も開発かつ投入されています。今後もここで紹介していきたいと考えています。

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◆ カラードップラーを導入しました

 

 禁煙外来を開設いたしました。

 

◆ ホルター心電計を導入しました。

 

◆ DHAで次世代のアルツハイマー治療へ
   ロトリガ(EPA‐E+DHA‐E)

 

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